ヴィパサナ瞑想体験記

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私はこれまで3回、10日間の泊まり込みの瞑想コースに参加したことがある。

それらはいずれも同一の組織によって運営されているもので、ヴィパサナ瞑想と言う。

初めてヴィパサナについて知ったのは、21歳の時に行ったインドでだ。

旅行者の間ですごくいいらしいと噂になっていた。

何をやるかというと、朝4時から夜9時半まで1日10時間を10日間ぶっ続けで、ひたすら眼を閉じて最初の数日間は自分の呼吸を観察し(=呼吸に意識を向ける)、コースの中盤以降は頭のてっぺんから足の先までを順々に観察して行く(=身体の部位に意識を向ける)。

頭のてっぺんから足の先まで観察し終わったら、また頭のてっぺんに戻ってその身体の部位に意識を向ける。

頭のてっぺんから足の先に行き、また頭のてっぺんに戻って徐々に足の先に行く。

そして、その次も同じことの繰り返しだ。

頭のてっぺん→足の先→頭のてっぺん→足の先→頭のてっぺん………

これを瞑想の時間中(60〜120分)、休憩時間が来るまで永遠に続ける。

その間、誰とも眼を合わしてはいけない。

もちろん、誰とも話してはならない。

ただし、うろ覚えだが指導する立場にいる瞑想の先生には必要ならば質問をしてもよかったはずだ。

瞑想の最中に蚊に刺されたらどうするか?

蚊が身体の何処かに止まるのを客観的に観察し、更にその蚊に刺されるのもじっとして観察するのだ。

決して蚊をはらったり殺しては駄目だ。

そのような瞑想を10日間続けるとどうなるのか?

何か効果はあるのか?

これがあるのだ。

精神が落ちついて平和な気分になる。

それだけではない。

満ち足りた幸せな気持ちになる。

たぶん、軽い悟った状態なのだろう。

実際の「悟りの境地」といったものがどういうものなのかは分からないが、恐らく悟った状態とはこのような精神状態の延長にあるのだと思う。

だが、残念ながらその瞑想の効果は時間の経過とともに薄れてくる。

出家したお坊さんなら年がら年中瞑想漬けの日々を送れるだろうが、一般人はそうはいかない。

なので、瞑想コースでの経験をどう日常生活に活かして行くかが問題だと思う。

いずれにせよ、瞑想には実際にある一定の効果があるということを記しておく。

興味のある方は下のURLに問い合わせてみて欲しい。

Vipassana Meditation: 日本